『ふたりのももたろう』という絵本をご存じでしょうか?
どこからか、情報を得た妻に勧められてAmazonで購入した『ふたりのももたろう』。最近、世間でも話題になっているようですので、本のタイトルを聞いたことがある方も多いと思います。
もし、読んでみたいと思っている方には、自信を持って言い切れます!
「この本は読みましょう」
この本のテーマは・・そう。多様性です。
この記事では、『ふたりのももたろう』について書いていますが、ネタバレはありません。多少、書いていますが、Amazonの紹介文レベルです(笑
ご安心ください。
絵本『ふたりのももたろう』について
絵本の構造
『ふたりのももたろう』は、珍しい構造になっていて、1冊に2つの物語が入っています。といっても、普通に2話が続くわけではありません。
文章では伝えずらいのですが、例えるなら、ひなまつりの「金屏風」をイメージしてみてください。
鬼退治をする普通のももたろうのお話が終わったあと、ページを折り返して裏面に書かれたもうひとつのお話を読めるイメージです。伝わりました・・?
伝わっていなければ・・この記事を読んだあとに、Amazonのページでチェックしましょう(笑
もうひとつのお話
犬やキジ、サルなどを仲間にして鬼ヶ島へ向かい、見事に鬼を退治するももたろう。これは、普通のももたろうのお話ですが、この本に収録されているもうひとつのお話。
ひとつのももが、鬼ヶ島に流れ着きます。そして、たどり着いたももから生まれた「ももたろう」は、鬼によって大切に育てられます。
そこには、怖い鬼はいません。あるのは、「違い」を受容する平和で理想的な世界でした。
『違ってもいいじゃないか』。鬼がももたろうにかけた言葉は、とても深く、そして、「世界の理想とはこんなにもシンプルな事なのか」と気づかされます。
妻が小学校1年生の愛息に読み聞かせたあと、感動している愛息に「本の中で一番印象的(よかった)だったところは?」と質問したところ、迷わず『違ってもいいじゃないか、というところ』と答えた我が子の感性は大したものです(笑
多様性(ダイバーシティ)
もうひとつのお話の解説でお分かりの通り、『ふたりのももたろう』のテーマは多様性です。
容姿、出身地、好きなもの。みんな違っててもよいのです。「普通」に合わせる必要も、「自分って変なのでは・・」と悩む必要もないのです。
この本で一番伝えたいテーマが多様性なのですね。
感想文
ネタバレしない程度に、『ふたりのももたろう』の感想文を書きます。
この本は、子どもに多様性が伝わる名書と思います。対象年齢は5歳からとなっていますが、まさしく子どもは幼稚園から小学校にかけて、徐々に自分以外のヒトにも関心を持つようになります。
同時に、ヒトとヒトの違い。そして、「自分とヒトの違い」も意識するでしょう。『あの子よりわたしは足が遅い』、『あの子はわたしより字がキレイだ』、『あの子は人気者』。
多感な子どもは、ヒトとの比べっこによって、自信を無くしてしまうこともあるでしょう。「違ってもいいじゃないか」「アナタはここが得意」。そのような事を教えるためにも、『ふたりのももたろう』は役に立つのかな。と思います。
子どもだけではなく、中学生~高校生、大人にも読んでほしい。
わたしにとって『ふたりのももたろう』は、そう感じさせる絵本でした。
YouTubeでの紹介ページ
TBS NEWSが発信している「ふたりのももたろう」のYouTubeです。本の内容や著者へのインタビューなどが収録されています。ご関心があれば、ぜひご覧ください。それにしても、、優しそうな鬼ですね。
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